障害福祉経営は「仕組み」で差がつく。第三者評価を経営改善に活かす考え方【現役経営者が解説】
この記事でわかること
- 障害福祉事業で、経営に差がつく本当のポイント
- 経営者が自社を客観的に見ることが難しい理由
- 第三者評価を「受けて終わり」にせず経営改善に活かす方法
福祉経営者の飲み屋での愚痴会。「社長の表情は、事業よりも経営の仕組みで変わる。」
有名な安眠枕「ブレインスリープピロー」を買って、「短時間睡眠でもこんなにスッキリ目覚めるんだ!」という夢を見た結果、普通に寝坊した原です。
はじめまして。 私は精神保健福祉士として現場を経験した後、グループホームや就労支援など、さまざまな障害福祉サービスの立ち上げや運営に携わってきました。現在は、東京都内で障害福祉サービス事業所向けの第三者評価を行っています。 福祉事業を経営していると、同業の社長同士で飲みに行く機会があります。
そこでいつも感じることがあります。 「同じ障害福祉事業なのに、社長の表情がまったく違う。」 もちろん一概には言えません。
それでも、グループホームを運営している経営者は、飲み会の途中で「ちょっと電話だけ」と席を立つことが本当に多い。 利用者さんの体調不良、スタッフからの相談、利用者同士のトラブル、夜勤者からの連絡――スマートフォンが鳴るたびに、楽しい時間から一瞬で現実に引き戻されます。
一方で、就労継続支援や就労移行支援の経営者は、
「一般就労が決まりそうなんですよ。」 「工賃が上がりました。」 「利用者さんが本当に成長してくれて。」
そんな話題が自然と出てくることが少なくありません。 利用者さんの「できるようになった」を日々見られる仕事だからこそ、経営者自身も前向きになれる場面が多いのだと思います。
事業の種類ではなく、「経営の仕組み」が差を生む
ここで誤解してほしくないのは、「グループホームは大変」「就労支援は楽」という話ではないということです。 実際には、同じグループホームでも、休日にほとんど電話が鳴らない法人があります。逆に、就労支援でも経営者が疲弊している法人もあります。違いを生むのは、事業の種類だけではありません。組織づくり、人材育成、役割分担、支援の質、マネジメント――日々積み重ねてきた経営の仕組みが、数年後には大きな差になります。
経営者ほど、自分の法人を客観的に見る機会が少ない
経営者は毎日、判断の連続です。利用者対応、職員対応、採用、行政対応、加算、人員配置、収支管理……目の前の課題を解決するだけで、一日が終わってしまいます。
だからこそ、自分たちの法人を客観的に見直す時間は、意外なほどありません。 「うちはできている」と思っていたことが、他法人では当たり前だったり。逆に、「まだまだだ」と思っていたことが、実は法人の大きな強みだったり。外から見てもらって初めて気づくことは、決して少なくありません。
こうした「気づき」を制度として得られる仕組みのひとつが、東京都における障害福祉サービスの第三者評価です。
東京都の障害福祉サービスにおける第三者評価とは
東京都では、障害福祉サービス事業所にとって第三者評価は、経営の中で避けて通れないものになっています。 しかし私たちは、「評価を受けること」そのものに価値があるとは考えていません。大切なのは、その評価を経営改善につなげられるかどうかです。
評価結果を報告書として提出して終わるのではなく、
- 自分たちの強みは何か
- 職員がもっと働きやすくなるには何が必要か
- 利用者さんに、もっと選ばれる事業所になるにはどうすればいいか
こうしたことを考えるきっかけになるのであれば、第三者評価は単なる制度ではなく、経営を見直す時間になります。
評価機関を選ぶポイントは「福祉を知っているかどうか」
第三者評価は、どの評価機関に依頼しても、評価項目自体は大きく変わりません。しかし、評価する人によって評価の深さは大きく変わります。 私たちは、障害福祉の制度だけを知っている評価者ではありません。精神保健福祉士として現場を経験し、実際に福祉事業を経営してきたからこそ、
- なぜ、この運営になっているのか
- 現場では、どんな葛藤があるのか
- 経営者が本当に悩んでいることは何か
制度や基準だけでは見えてこない背景まで理解したうえで、事業所と向き合うことを大切にしています。
評価項目に○×を付けることは、誰でもできます。しかし、その結果を「より良い経営」につなげる対話ができるかどうかは、福祉の現場や経営を理解している評価者だからこそ提供できる価値だと考えています。
制度の詳細や評価基準については、東京都福祉サービス評価推進機構の公式サイトでも確認できます。
とうきょう福祉ナビゲーション 福祉サービス第三者評価トップページ(外部サイト)まとめ
飲み会で「ちょっと電話だけ」と席を立つ社長が、明日から急に減ることはないかもしれません。 それでも、自分たちの法人を客観的に見つめ直し、仕組みを少しずつ改善していくことで、職員が働きやすくなり、利用者さんへの支援がより良くなり、経営者自身にも少し余裕が生まれる。
私たちは、そんな未来につながる第三者評価を目指しています。 東京都内で障害福祉サービスの第三者評価をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。